2016年03月16日

オゾン洗浄とレーザー治療

オゾン水を用いた傷の洗浄は、殺菌効果だけでなく壊死した組織を取り除いたり傷の治癒促進効果があります。
それに同じく治癒促進効果を持つレーザー治療を組み合わせるとその効果は更に上がります。
この治療法はまだ新しい物で一部の大学と動物病院施設で行われています。
先日足輪によって両足を怪我してしまった。フクロウが来院しました。
他の動物病院で治療するものの悪化してしまったという事でした。
両足は怪我により腫れあがり、特に右足は皮膚の色が青くなって感染が傷だけではなく全体的に広がっている印象でした。これまでかかっていた動物病院ではステロイドと抗生物質の合材を塗っていたそうです。
傷から細菌を採取し、どの抗生物質が効くか調べてみると残念ながら治療で使われていた塗り薬に含まれる抗生剤は効かないものでした。そうすると細菌感染した傷にステロイドを塗っていた事になるので傷は悪化しやすくなってしまいます。
当院では調べた結果効果が確認された薬を飲み薬と外用薬として使い、更にオゾン水発生装置を飼い主さんに貸し出し、家で洗浄をして頂きました。さらに定期的に来院してもらいレーザー照射を行いました。DSC01445.JPG
その結果細菌毒素が足全体に回ってしまった状態から復活。反対の足は大きな傷があったにもかかわらず、数日で傷が治って来ました。この治癒スピードは非常に速く飼い主さんも驚いていました。
この治療方法はお勧めです。特に酷い怪我にはお勧めです。
けれどちょっと後悔しているのはオゾン水発生装置のレンタル料を破格に設定してしまった事です。機材代の回収が出来る前に機械の寿命が訪れそうです。
posted by 院長 at 00:15| Comment(2) | 日記

2016年03月14日

乳腺腫瘍

もう既に14歳を超えている子ですが、大きくなってしまった腫瘍はとうとう破裂して血膿がだらだら出ています。
腫瘍からの出血は通常に傷による出血と違い止まりにくく生活の質を極端に下げてしまいます。
これまでかかったいた動物病院では手術の話はあったものの実行されないままとうとう破裂してしまったとの事でした。このような重症例にはやはり良くするためにはどうすべきかと云う事に対する信念が必要だと個人的には思います。DSC01432.JPG
大きな腫瘍は既に乳腺を超え腹筋にまで進んでおりました。なのでお腹の筋肉も侵された部分は一緒に取り除きました。更に子供の時から抱えているそ径ヘルニアもそのままになっていたのでそれも直しました。そ径ヘルニアから脱出していた子宮でした。乳腺腫瘍を罹患する症例にはその後子宮関連の病気を起こす事があるので一緒に摘出しました。DSC01433.JPGこのような大きな手術では末梢循環が改善されることにより回復が早まるように事前にオゾン治療を行います。また痛みのコントロールは必須と考えています。痛みは手術後の回復にも大きな影響をもたらします。また高齢の動物にはより大きな負担でもあります。今回は術後直ちに強力な痛み止めを点滴で行いました。これらの処置により長い時間に及ぶ大きな手術にも関わらず翌日には食欲も見られ順調に回復する事が出来ました。
一般の皆様には見えにくい事ですが、手術が出来るかどうかはもとよりどのような治療を行えるかが大事だと思います。残念ながら痛みをコントロールする医療についてはまだまだ遅れていると思います。薬の管理や免許の保持など多少の面倒な部分はありますが効果は絶大なので、もし手術を受ける時には痛みのコントロールに対応できる病院でされる事をお勧めします。
posted by 院長 at 00:55| Comment(2) | 日記

2016年03月13日

猫の膿胸

猫の膿胸は喧嘩などのより感染症が胸の中にひき起こり、膿が胸の中に広がってしまう病気です。
猫は基本的に犬のように呼吸が速くなる事はあまりないのですが、呼吸がいつもより早くなったり、呼吸の度に鼻の鼻翼がひくひくと動いたりする時は要注意です。
先日膿胸になってしまった猫が来院しました。最初に行った動物病院では胸に針を刺して貯まってしまった膿を抜いて抗生物質の注射をされていたそうでしたが残念ながら徐々に悪化してしまったそうです。
当院に来院された時は命の危険が危ぶまれる状態で、体は膿胸による感染に負けて来ていて敗血症に陥っていました。当院でも胸に沢山貯まっている膿を抜き、酸素室で入院。採取した膿は培養してどの抗生物質が効くのか院内検査を行います。残念ながら最初に行っていた病院で使っていた抗生物質は効果がありませんでした。
その時のレントゲンがこちらです。DSC01438.JPGこれでも膿を少し抜いた後です。
とても危ない状態には変わりないのですが、治すためには危険を配慮しながらも強い信念を持って治療に当たる必要があります。DSC01437.JPG慎重に麻酔をかけて胸にドレーンのチューブを装着します。
これにも体に負担をかけないようにちょっとしたコツがあります。
それから胸の中に貯まった膿を抜くだけでなく何度もカテーテルを介して洗います。DSC01439.JPG針を刺して抜くだけでは取りきれない膿が固まって出来たブツブツが出て来るようになりました。
もちろん調べて解った効果の期待出来る抗生物質を使います。
この手術の後幸運にも状況は一気に好転していきます。
2日後には酸素室から出る事が出来更にほとんど膿が洗浄でもでなくなってドレーンを除去。無事退院する事が出来ました。
posted by 院長 at 23:59| Comment(0) | 日記

歯の病気に気をつけましょう。

動物用に売られているものは安心。
そう思われている方が多くいらっしゃいますが、実際はそうでもないのが実情です。DSC01435.JPG
この子はラブラドールなのですが、上あごの一番力が掛かりやすい奥歯が割れてしまっています。
原因は?
ペットショップで売られているひづめをかじった結果です。
コレと同様の事は骨を食べても起こります。
歯は骨の一つですから同じ骨をかじれば割れてしまいます。ひづめも同様です。
硬い物をかじらせる事によって歯を丈夫にしたい。その思いが逆になってしまう事もありますので注意しましょうね。
posted by 院長 at 00:09| Comment(0) | 日記

2016年03月11日

日本獣医内科学アカデミー学術大会

先月の事ですが毎年行っている内科学アカデミーの事を書かせて頂きます。
今年はスタッフも数名参加しました。DSC01421.JPGDSC01416.JPG
とても勉強になったようです。
内科学アカデミー学術大会では文字通り内科について学ぶのですが、講演の間をぬって講演者に直接質問をする事が出来ます。今回は数年前より関心を持って準備を進めていた透析について腎臓のエキスパートの先生から直接教えて頂く事が出来ました。透析は腎臓が急性に悪化した時に行います。それによって急性増悪期を乗り越えられれば再度腎臓は機能を始める事が出来るようになる可能性が広がります。この治療によって救命出来るのは約40%です。透析をしなければほぼ100%亡くなってしまうので、この治療法は生きられる期間を延ばせるうえでも大切なものだと考えています。
ただし、医療の現場は24時間体制で治療や検査を繰り返さなくてはいけないのでその負担はとても大きい物があります。DSC01420.JPG
今回は短い時間ではありますが先生から施術のコツやノウハウについて教えて頂けました。
もう一つ励みになる事は獣医業界の先輩達に会い話をする事です。
彼らは既に60台を超えておりますが常に第一線であり、求道的でチャレンジ精神に満ちています。
有難い事に私のような若輩者?も認めて下さり進んで教えてくれようとします。
また出身校以外の大学教授と話が出来るのもとても刺激になります。
エキゾチックの寄生虫特に爬虫類系の消化管内寄生虫は国内に良い本が無くて手探り状態な部分が多いのですが、寄生虫学の先生とお知り合いになれたので教えて頂ける事になりました。



posted by 院長 at 10:34| Comment(2) | 日記