2016年06月30日

胆嚢 粘液嚢腫

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にゼリー状の分泌物が貯まり、胆汁の流れが阻害されてしまう病気です。
症状は元気がなくなる、腹痛、黄疸、おう吐、食欲不振などです。
黄疸が見られる場合は病気が進行した場合見られます。
発見は健康診断で血液検査から異常を見出し、腹部エコー検査で診断されます。
粘液嚢腫は内科的に治す事は出来ず、治療には手術しかありません。
もちろん早期診断で治療に入った方が救命率が高いです。
症状が進んだ状態での救命率は約70%です。
今回は粘液嚢腫がある程度進んでしまった状態での手術となりました。
早期で手術した方が救命率が高くなりますが、それでもリスクはありますから手術の時期を決めるのは飼い主さんとよく話し合い決める必要があります。

ここからは手術の画像が続きますので苦手な方はスルーしてください。P1000208.JPG




入院中に粘液嚢腫が見つかりましたが、内科的な治療に反応してくれ再び体調は改善してくれました。
けれど、これから先の事も考えて手術に踏み切りました。P1000210.JPG
胆嚢は硬くそして大きくなっており、胆嚢はすべて肝臓や大網などの内臓の組織と癒着しておりました。
なので全く見えない状態です。

超音波吸引手術の出来るソノキュアに昨年剥離用の新しいデバイスが発売開始され、それを用いて癒着した胆嚢を剥離していきます。P1000213.JPG
この機械が無ければ綿棒で徐々に剥がして行くしかないのですが、安全性を高め、手術の時間を短縮するためにはこの機械のあるなしでは大きく違います。
今回は癒着がこれまで経験した中で最悪と言えるレベルだったので、ソノキュアの存在は非常に大きかったと言えます。P1000214.JPG
汚い画像で申し訳ありませんが手に持っている部分が胆嚢です。
がちがちに癒着している状態からここまできれいに剥離が出来ました。癒着を処理した後の止血ももちろん大切です。
この後胆嚢内に貯まった硬いゼリー状の物質を取り除き、十二指腸に繋がる総胆管を洗浄。
胆嚢を摘出して、お腹の中を洗浄してからお腹を閉じて終了です。
もちろんと痛みを減らすために疼痛管理もしっかりします。
数日は合併症や急変の可能性がありますが、出来る限りの治療を行う事が出来たと思っています。
前日はほとんど寝られない過酷な夜勤の後でしたが、外来やそれ以外の2件の手術もこなし、頑張りきる事が出来ました。
今日はこれでいっぱいいっぱいだ〜。と思っていたところ。
実はその後夜胃捻転の緊急手術が入り即実施、上手く手術できましたがすぐには緊張が解けず眠れません。やっと1時間ほど寝た後急患の治療で起こされました。今は眠気が消えてしまったのでこうしてブログをアップしています。
世の中にはハードワークで働いておられる方がたくさんいらっしゃると思いますが、わたしももしかしたらその中に入るかもしれません。
ハードワークな皆さん。時には気分転換を上手に取り入れて乗り切ってくださいね。












posted by 院長 at 03:16| Comment(0) | 日記

2016年06月24日

エキゾチックアニマルの診察

私がエキゾチックアニマルの治療を行う時にまずは飼い方について説明をさせてもらっています。
病気によっては生活環境を変えるだけで改善する事がよくあります。
特に体温を一定にする能力が乏しい爬虫類は重要です。
ウサギやデグー、チンチラ、モルモットは食事管理が重要です。
一般的なペレットは代用品に過ぎず、それによって病気を引き起こしてしまう事がよくあります。
チモシーを与えていれば大丈夫。と思われている方もおいでですが本当に大丈夫?
と思うようになりました。

昨年の事ですが、もう数年ないだろうと思われる連休が取れたので子供達を連れて旅行に出かけました。
途中で動物園に寄りました。
そこには私の同級生が勤務しており、彼は全国の動物園を回り時には自腹を切って勉強し、自分の勤めている動物園の環境を改善する努力をしていました。
20年ぶりに会ったのですが、彼は休みなのにもかかわらず出勤してくれて私達を案内してくれました。
そこで知ったのが餌の重要性です。
国内の動物園と欧米の動物園の違いを教えてくれました。
動物園を維持するために大きなバックヤードを備え、動物に応じて生息地に近い餌を与えられるように栽培する施設があるとの事。残念ながら国内ではなかなかそこまでは望めない環境の中でどうするべきかを真剣に考えていました。
DSC01148.JPG
ペットと云ってもまだまだ解らない事は沢山ありますが、やはり基本は生息している環境に近い食生活が一番いいのではないかと思います。
同じにする事は無理な事がほとんどですが、発想と努力によって近づける事は出来ます。
それが元気に過ごせる時間を延ばす結果につながると思っています。
posted by 院長 at 03:52| Comment(0) | 日記

下顎骨折

理由はまちまちですが、下顎の骨折に遭遇する事があります。

その背景には歯槽膿漏によって下顎の骨が溶けてしまい、折りやすい状態になっている事が特に犬でよく見られます。ですから骨折の治療の為手術を行うには合わせて歯の治療を行う事がとても大切です。

この後手術の画像を張りつけますので、苦手な方はスルーしてください。























画像は骨折した下顎の骨が飛び出してしまっています。
P1000137.JPG
こうなってしまうと無菌的な外科手術を行う事が出来ません。
骨の感染症を最小限にする為に今回は創外固定と云う方法を用いました。P1000138.JPG
やはり歯の状態も悪かったので治療を同時に行いました。
確実な治療を行うために抗生物質感受性試験を行い、一番効く抗生物質を選択します。
しばらくは口の中の細菌をコントロールする為に口からの給餌は行わず、チューブを通して餌を与えます。
口の中は洗浄を繰り返し、除菌を行いました。
退院後も自宅で口の中の除菌洗浄を続けて頂きました。
骨折部位の腫れもコントロール出来て今のところ経過は順調といえます。P1000171.JPG
最初は酷い有様でしたが、このまま無事治って欲しいです。
それまでは調子は良くても気を抜けません。






posted by 院長 at 03:04| Comment(0) | 日記

大きな腫瘍

避妊手術を1歳までに受けていない雌犬は乳腺に腫瘍が高確率で出来てしまいます。
残念ながらその腫瘍のうち約50%が悪性の乳がんと言われています。P1000157.JPG
今回はあれよあれよという間に大きくなってしまった乳腺に出来た腫瘍でしたが、麻酔の維持が難しい症例で更に腫瘍が大きく難易度も通常の乳腺腫瘍よりも難しい症例でした。
他の病院から依頼を受けた手術です。既に腫瘍は筋肉層まで浸潤が考えられましたので、拡大摘出を行いました。P1000159.JPG
乳腺腫瘍は手術後の痛みが強いので、当院では強力な麻薬系の痛み止めで痛みのピークが過ぎるまで鎮痛させています。この結果手術翌日には食欲も認められます。
更に最小減内出血を防ぎ、傷の回復を促進するためにオゾン療法や入院中レーザー治療を行っています。
細かい事ですが、確実に治療結果の向上に寄与されています。
posted by 院長 at 02:27| Comment(0) | 日記

陸ガメの膀胱結石

陸ガメはその種類によって膀胱に結石が出来てしまいます。
排尿痛や排尿困難になる事があります。P1000161.JPG
甲羅に切り込みを入れて手術を行うのですが、以前はダイヤモンドディスクを使っていたのですが、円形のディスクを使う性格上どうしても切り込みが大きくなってしまうので今回はこの手術の為に新たに骨切り用のデバイスを購入して手術を行いました。P1000163.JPG
結石が2個あり、血管の間から狭いスペースから石を取りだすのは大変でしたが、飼い主さんの希望に何とか添う事が出来ました。本当によかったです。
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爬虫類なので麻酔からの回復は時間がかかりましたが、懸命の処置も相まって元気を取り戻してくれました。

posted by 院長 at 02:11| Comment(0) | 日記

こんな事もありました。

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税務署長と副所長、税理士の訪問を受け、優良申告法人として表敬状を頂きました。
しっかりとした事務処理をこれまでしてきた事が評価されたのだと思います。
動物病院でも社会的に会社として評価を頂いたようでうれしくなりました。
posted by 院長 at 01:57| Comment(0) | 日記